石北本線

<美幌の急行仕様列車>
この北海道旅の目的のひとつが、美幌駅を早朝に網走に向けて出発するC58の普通列車だった。北見駅までは急行で北見から網走までは普通列車になるというもので、そのため客車は急行用のナハ10系だった。10両編成ほどのナハ10系をC58が牽き、雑誌に載っていたカーブの築堤を登っていくという絵を撮りたかったが、あまり上手く撮れなかった。雑誌の写真は広角レンズで撮ったのかも知れない。そんなものを買うことができない構成には無理だった。雑誌の写真はプロが撮ったものだったであろう。さすがに上手く撮ってあった。前日に美幌に入ると構内にC58が居たので撮った。早朝のC58を撮った後に振りかえると相生線の線路が右手へ弧を描いていた。しばらくすると9600の牽く列車が走ってきた。

 

<常紋信号所>
常紋信号所(2021年現在は廃止)は、憧れの地であった。大きなスイッチバックとトンネル、候補機の列車など、鉄道風景のおいしいところをいくつも備えていた。
高1の夏とその後の春休みに行った。その頃は、もう候補機にDLが導入され、前後SLという列車はなかったような気がする。夏は金華方面へ歩いて有名なカーブで撮ったが暑さで水蒸気が見えず、候補機もDLで迫力には欠けた。春は、大雪だったが金華まであるく時間がなく、構内で撮った。札幌から夜行列車で生田原に着いたら気温がマイナス15度だった。常紋に着くと、雪がホントにパウダースノーで握っても固まらない。関西では経験できない雪で感激した。大きなスイッチバックで列車交換する様は壮観だった。

 

<C58>
C58という機関車は、小ぶりのD51という感じで、模型を持っていたこともあり結構好きだった。
北見-網走の石北本線ではC58が活躍していた。北海道仕様なのでデフレクターの前が短く切られていて、斜めの部分がないので本州の機関車とは違った印象だった。また、後藤工場型のデフを付けたC5833も魅力的だった。
夏は、端野、北見で、春は、網走、呼人、女満別、美幌、緋牛内で撮影したが、雪深い緋牛内でトンネルまで歩くのに苦労した。
北見機関区と網走機関区でC5833に遭遇し、また重連も撮影できて大満足であった。

 

<北見機関区・網走>

<北見駅>


<上川駅での立ち往生>
高1の春休みに1人で北海道へ行った。宿泊代の節約のために夜行列車をよく使っていた。撮影旅行も終盤、向こうで知り合った友だちと札幌から美幌方面へ向けて夜行列車に乗ったが、途中の上川駅で大雪のために立ち往生。

翌日の昼まで待っていたが、運行のメドが立たないようなので、あきらめて札幌に引き返した。朝と昼にパンやおにぎりが国鉄から車内に配られた。初めての経験で新鮮だった。

これが、4月2日の出来事。北海道だな〜と思った。関西ではもう桜の季節である。昭和50年の春。友だちも大阪の人(同い年)だったので、札幌から函館へでて青函連絡船に乗り、青森から特急「白鳥」で大阪に帰ってきた。当時はサービスが貧弱だったのか、ビュッフェでジュースを飲もうとしたら、トマトジュースしか残っていなくて、仕方なく、生まれて初めてトマトジュースを飲んで、やっぱり合わないと思った(笑)